1950-07-31 第8回国会 参議院 本会議 第12号
彼の軍閥官僚の時代においてすら無事であつた法隆寺や金閣寺のごとき第一級の国宝が、この内閣ができて以来次々と焼失して行くのは一体どうした皮肉であるか。吉田首相は文化国家を作る代りにピストル国家を作るお考えであるか。又吉田首相は日本の植民地化を極力否定しておられるが、一体植民地化ということは何も植民地になりましたという看板を掲げることではない。
彼の軍閥官僚の時代においてすら無事であつた法隆寺や金閣寺のごとき第一級の国宝が、この内閣ができて以来次々と焼失して行くのは一体どうした皮肉であるか。吉田首相は文化国家を作る代りにピストル国家を作るお考えであるか。又吉田首相は日本の植民地化を極力否定しておられるが、一体植民地化ということは何も植民地になりましたという看板を掲げることではない。
われらが祖先の残した世界的な文化遺産であつた法隆寺金堂壁画の昨年一月の焼失は、識者を驚倒させました。愛惜痛恨の至りであります。
昭和二十三年七月ごろ大岡氏より古西氏に出雲大社の工事に行けと言われ、古西氏にあくまでも法隆寺保存工事から離れたくない、どんな端役でも、あるいは虐待されても、この事業に身を挺し、その昔太子の御事業の一部であつた法隆寺伽藍造営その昭和改修の光栄ある仕事を当事者として完成するまではいたいというので、大岡氏は浅野氏の入れ知惠もあり、東京に帰つて國立博物館の国宝修理保存課で課員を集め、古西氏の言を歪曲して出雲大社工事
さらに昨日は、特に議長が会いたいということで、議長室に参りましたところ、幣原議長より、アメリカのウオーナー博士がフオツグ博物館に、自分が秘蔵しておつた法隆寺壁画の原寸大の写眞をかけまして、展覽会を催されたことをお話されまして、その原寸大の壁画写眞の原版が日本にもあるはずである、これを永久に保存することが、日本の文化のためにも必要なことであると自分は思うが、文部委員会でも、このことを取上げて協力してはくれないかというお
これ等についても一つ考えを改めて頂きたく、殊にこれ等の寺社の寶物の置かれておる位置につきましても、例えば法隆寺のごときは、奈良飛鳥七大寺が壊滅いたしまして、殘つた法隆寺へ地所の寶物をただ擔ぎ込んで來て置いたというような事例も多く、勿論それは千年以上そこへ置かれてはおりますが、法隆寺と縁故のないものを擔ぎ込んでおります。